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貪欲 [impressions]



最近のタツヤはすごく貪欲。

私のカラダに対して、

私の予定に対して。

 

それは決してイヤではないけど。

 

彼は彼なりにふたりの関係を考えて

今までと、今と、これから、

決して自分勝手な判断はしないでいてくれる。



でも、

だから、余計に苦しくなる。 

 

Rから、また誘われた。

とてもじゃないけど

Rに付き合ってる時間なんてない。

長々とMailするのも面倒くさいから

忙しい、とだけレスしてそのまま。

 

 

タツヤは私と別れた後も

他の人とは付き合ってこなかった。

それはタツヤの親友のカナブチくんからも聞いているし

仕事のハードさを考えれば疑う余地もない。

タツヤの性格からして

安っぽく女の子を引っかけて

コトだけを済ませることもないだろう。





私は?



付き合った人はいない。

でも、関係をもった相手はいるわけで。

 

 

タツヤが貪欲に私を求めれば

私のカラダは正直に反応するし

その胸元に安心感も感じる。

 

でも、なんだろう、

よくわからない感覚がココロの片隅に潜んでいる。

 

これって、

私の罪悪感なのかな。

でも、

タツヤに対しての罪悪感?

それだけ?

貪欲、

それはタツヤだけ?



 

 

 

昼間からカーテンの閉じられた部屋

こぼれそうになる淫らな声を必死で押し殺し

ベッドの上

這いつくばるように私は果てる
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忙殺 [impressions]

 

慌ただしく毎日が過ぎていて

ゆっくり自分の時間を持つことさえできなくなってる。

 

仕事、その他の活動、

それから、タツヤとの時間。

 

私には時間が必要。

自分だけの、自分のための。

国試にむけた勉強すら始められない。

 

手元には部屋の更新契約書。

作らなくちゃいけない資料。

連絡しなくちゃいけないリスト。



お洗濯物もたたんでしまわなくちゃ。

お風呂にもゆっくり入りたい。

いい加減、美容院にも行かないと。

 

甥の怪我は良くなったかな、

親友のノンちゃんにもMailさえできない、

そうそう、Rにも会えない、ってレスしなくちゃ。

ヤスノブさんも元気かな、

あ、その他の活動の忘年会の企画も頼まれてる…

 

 

タツヤとの時間はゆっくり流れる。

カラダを重ねるのも必要。

だけどココロの片隅で

“忙しいのにのんびりしてていいのかな”って

心底安らげずにいる。

本当なら、きちんと言わなくちゃならない。



  ごめん、しなくちゃいけないこと、あるから。

 

でも、今のタツヤは疲れ切っていて

だからこの部屋に逃げ込んでいるのが痛いほどにわかる。

ふたりで疲れ切っていたら

何もならないのは良くわかっているけど。

 

毬藻の大・中・小は

小瓶の中で順調にコウゴウセイ。

私のキモチはちょっと疲弊。 

 

 

ゆっくりしたいなぁ。
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風が色をまとい始めた日 [impressions]





真っ青な空。

高さを増して透き通る。

イタズラな陰影を付けている雲。

まるで夏の想い出をかき集めているかのよう。



夏の終わりが秋の訪れとせめぎ合う。

突然香りを変える風。

そこに季節の変わり目が見える。

  



 

 やわらかい。

 

 ん?

 

 止められなくなる。



 なにを?



 こうするの、を。 

  

 

 

タツヤは私を抱え込みキスをやめない。

突然の変化に戸惑いを感じながらも

その変化の兆しがあったことを思い出す。



夜中の電話。

突然の訪問。

旅先から毎日Mail。

食事に連れ出す回数。

遠い約束。

 

それに、私の卒業。

 



 

 そうね、しばらく彼氏はいらないかな。

 取り敢えずは大学卒業したいし。



 やりたいこと見つけたんだし、

 まずは勉強だね。



 うん、それにその他の活動も忙しいし。

 おろそかにして受講生の皆さんに迷惑かけたくないもん。



 確かに忙しそうだけど活き活きしてるよね。

 じゃ、彼氏はおあずけだね。



 んー、なんていうのか、

 彼氏だからって、それだけで

 私の貴重な時間を我が物顔で使われるのもイヤだし。

 今はひとりで過ごす時間を大事にしたいってカンジ。

 

 遊んでる時間もないもんね。



 あ、だからといって

 彼氏の存在を否定する訳じゃないのよ。

 私の生き方や活動をきちんと認めてくれる人じゃないと

 とてもじゃないけど付き合いきれないってこと。

  

 



私が大学に編入することを知ったタツヤは

突然の私の決心に戸惑っているようでもあった。

私にしてみれば熟慮の結果だったけど、

“元彼”のタツヤには相談もしなかったから

突然と感じても仕方ない。



ひとつの大きな目標を達成した。

それは私にとって目標であったのと同時に

タツヤにとっての区切りだったのかもしれない。

 

感情は動く。

そして変化もする。

同じ方向に動くとも限らない。

 

近くにいる安心感。

近すぎる閉塞感。

 

自由と引き替えにするのが感情であってはいけない。

 

 

私は私。 

それを再認識できたのも

“元彼”の存在のおかげ。



大切なものは大切。





今はそれだけでいい。

その気持ちだけでいい。

 

 

 

カーテンが揺れる。

風が色をまとい始めた。

 

 

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月曜の午後、職場での私 [impressions]



だいたい。

毎日MailするとかTelするとか苦手だし。
というよりキライに近いかも。
Mailならまだ手の空いた時間にできるけど
Telって時間を完全に占有されてしまう訳で。

それよりも“監視されてる・管理されてる”感がすっごくイヤ。
あなただって“ひとりのひと”として生活して
私にも“ひとりのひと”としての生活がある。
それがたまたま感情の面でシンクロしたとしても
それぞれの生活はそれぞれの生活であって
勝手に侵略していいものじゃない。

“孤独力”って流行。
積極的孤独・ソリテュード。
自分を発酵させる時間が大切、って。
 

孤独を共有することはできない、って。
でも、お互いを、お互いの時間を占有する意思なく、
それぞれの個と個を尊重するなら
積極的孤独の共有だってあり得るんじゃないの?
よく知らないけど、禅とか、瞑想とか、
宗教的に作り出す孤独ってそういうものじゃないの? 
 

私は孤独の共有は出来ると思う。
孤独感の共有はそれぞれの価値観で形成されるから
きっと出来ないと思うけど。


なんでこんなにイライラするんだろう。


私は私で
私にはやらなくちゃいけないことが沢山ある。
自分の為の時間がほんっとに少ない。
だからと言って
ソリテュード・タイムをわざわざ作り出すほど
傾倒しているわけでもない。


だって、
私にはいつもソリテュード・タイムがあるもの。
くどいくらい自分と向き合って
そこから自分の発見や新しい発想が生まれているよ。




なんだろ、私の中の
この“説教された”感。

むっ。

誰に対して、何に対して
むっとしているのか良くわからない。

でも。


むっ。





あ゛ーーーー!!

ひまっ。





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私は私の感情で [impressions]

 

タツヤの感情に負けそうになる。



ここにいる“私”は“私”であって

タツヤの気持ちの産物じゃない。



タツヤが私を大切に思ってくれるのは

それはとても嬉しいことだけど。

私もタツヤを大切に思っているけれど。



 

  絶対に男には依存しないよね。

 

  私?

  うん、依存はしないね、絶対。

  この人がいなくちゃ生きていけないとか

  そういうの、私にはできないし

  絶対にしたくない。



  だからこそ

  傍にいる人間が必要になるのかもね。

 

  そうだね、

  一緒に歩いていける人は必要だね。

  依存関係じゃなくて、

  信頼関係で繋がっていられる人。



  

タツヤとは多分、

これ以上にない信頼関係があるんだと思う。

ただ、今は

少しだけタツヤは疲れていて

誰かに頼りたくて仕方がないのかもしれない。

 

 



愛情、と、信頼関係、と、友情、と、家族にも似た感覚。

  



 

カラダでは語れない感情があって

カラダ抜きでは語れない感情もあって。 

性欲で満たされる愛情よりも

愛情で満たされている性欲に支配されて。





私とタツヤは



そんな場所に位置している。

 

 

私はタツヤの感情に負けちゃいけない。

私は私の感情で

タツヤを大切にしなくちゃ。

 

 

“元彼”という肩書きを持つ“タツヤ”を。

 

 



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今日の一歩 [impressions]

 

 

ドアの郵便受けに1通の封筒。



 

“卒業資格認定のお知らせ”



 



やった。

これで卒業確定。

来年の国家試験受験資格獲得。

心理士認定資格取得。 

 



 

国家試験の受験の手引きも申し込んだぞ。

模擬試験も申し込まなくちゃ。

 

 

 

んー。

これは確かな一歩だ。

んー。

よくやったもんだ。

んー。

GPAは思ったより低かったけど。

んー。

ま、いっか。





んー。

卒業証書は郵送か。 

んー。

卒業式は来年3月だ。

ん?

エスコートしてくれる人がいないぞ。

んー。

ま、いっか。



 

 

うでぐみ。

にんまり。

まんざらでもない。

 

 

 

ちょっとうれしい。



 



ほんとは

すっごくすごくうれしい。

 

 

へへ。

 

 

 



 

 

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コウゴウセイ、シテル? [impressions]





台風が近づいている。

それは

夏の終わりが近いことを告げるかのよう。



 

 

最近、タツヤとの距離が近すぎて

なんだか少し私の感覚がおかしくなっていたけど

月曜日に顔を出してから今日まで何の連絡もなく

逆にそれが妙に安心できたりする。

 

台所で夕飯を作る私の話し相手になってたり

撮影旅行のお土産の毬藻の小瓶をふたりでながめたり

お互いの家族の話をしたり。

フツーに考えたらフツーのことなんだけど

なんだか

なんだか

近すぎないのかな、私たち。

 

 

  なんか、最近ベッドの上にぬいぐるみ増えてないか?

 

  え?

 

  なんか、ケンケンの子分ができてるよ。



  あ、うん、

  この前貰ったのよ。

  

  誰に?

 

  私のファンだって言う人から。

 

  えー誰、誰?

  カウンセリングの人?

  

  ううん、違う。



  ふうん。

  なんかケンケンの古さが目立つね。



  古いっていわないの、

  愛着感が染みついてるって言って。





普段、人から気軽にモノを貰わない私が

たとえ小さなぬいぐるみだとしても

それを貰ったことが気になるのかも知れない。



何故、貰った相手のことを話せないのだろう。

いつもなら

男友達の事も何処に遊びに行ったとか

飲みに行って何時に帰ってきたとか

フツーに話しているのに。

 



隠そうとしている?

何を?

 

 

事実?

感情? 

 

 

小瓶の中には毬藻の大・中・小。

光合成をかさね

僅かながら育つ毬藻に愛着がわく。



 

  育てられる方が楽しいでしょ?

  食べるものより楽しめるよね。

 

  あのね、私、名前決めたの。

  毬藻大・中・小。

 

  そのまんまじゃん。



  えー、いいじゃない、

  大と、中と、小。

 

  3つそろってるところがいいよね。

  

  うん。

  “まっくろくろすけ”みたいだから

  “まみどりみどすけ1.2.3”にしようと思ったけど

  絶対に私、カムからやめたの。

 

  大・中・小ならカミようがないから

  そのほうがいいね。

 

 

この毬藻が育つ過程を

私はタツヤと見つめ続けることができるのかな。 







私とタツヤはこの部屋でコウゴウセイしているのかな。

 

 





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選択基準 [impressions]



ひとって、都合良く言葉を解釈してしまう。

たとえば
彼氏、彼女がいない者同士、仲良くしよう、とか
それって相手に対する憐れみと
自分に対する憐れみを混同してしまって、
で、
それを愛情と差し替えようとしているとしか思えない。

そんなの彼氏彼女だなんて思いたくないし
それを望まれるのであれば
私は断固として拒否する。

そんな情けない生き方をするくらいなら
私は彼氏なんていらない。
これまでもそうしてきたし
これからもそうしていくと思う。

だから
Rが私の処へ頻繁に電話をかけてきても
私への憐れみのように感じてしまい
逆に私がRに対して憐れみを感じてしまう。
勿論、キモチが動くわけでもない。
 
Rは彼氏がいてもいいよ、という。
え?何を言ってるの、この人は、と思う。
彼氏がいたらRなんかと会わないよ。
タツヤの事を言っているとは思うけど、
私にしてみれば
Rと会うのは
暇つぶし程度のものでしかない。

R、私は貴方から何も得るものがないの。
生き方や、考え方、
それに将来に対するビジョン、
社会における自分の立場や指向性。
そういったものをきちんと語れない貴方に
私は人として興味を持てないの。
…最初からカラダだけの関係だってこと、
  わかってたはずでしょ?

はっきり言わないと解らない人もいるから
仕方ないんだろうけど。
もう面倒くさいからはっきり言わなくちゃ。
 

私はオトコをカラダよりも生き方で選びます。
柔軟に、しなやかに、時としてしたたかで
自分の生き方に正直で、
それでも悩んで、不器用で、自分の弱さと向き合い、
それでも前を向こうとしているひとを選びます。

そんな自分を私に見せられるだけのひとを選びます。
格好いいところだけを見ようとしない私を
きちんと理解してもらえるひとを選びます。


もちろんカラダが合うひとの方がベターですが。

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卒業 [impressions]

 

 はい。

 



帰ろうとしていたタツヤから手渡されたのは

ドアポケットに入っていた郵便物。

その中に待ち受けていたレポートが含まれていた。

 

 え、うそ、

 ちょっとまって。

 これで私の卒業がわかるの。



少しうわずる私の声に足を止め

レポートの評価を確認する私を見ている。



 きゃー。

 卒業できる! 

 やったー!

 

 頑張ったもんね。

 



右腕で私を引き寄せ

私の頭にそっとキスをする。



 

 

卒業。





終わり、

そして始まる。

 

 

タツヤは明日からひとり旅。

きっとたくさんの自分と向き合ってくるだろう。



私は?



 

私の人生を自分の足で歩くだけ。



 

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独りじゃないということ [impressions]

先日見つけた焼酎バーで友人と待ち合わせる。

彼女は私より年上で、その他の活動を一緒にしている。

お姉さんというよりも、仲間、といった間柄。



ここ数日、様々な出来事があり

「私が何故そこまで面倒をみなくちゃいけないのよ」

そんな苛立ちがずっと続いていた。

すがりつくように彼女を頼り、私の苛立ちを受け止めてもらった。



ひととおり話をして気持ちが落ち着くと

これから活動を広げていくうえで、

何からできるのか、何ができるのか、結構真剣に話し合う。



カウンターの向こうでマスターの穏やかな笑み。

サービスで鯵のお刺身。

私と彼女の掛け合いを可笑しそうに聞いている。

すっきりとした味わいの芋焼酎が

ふたりの会話を漫才のように加熱させていた。



彼女がぽつりと言う。

「でもね、私、Mamiaちゃんや同期の人がいてくれるから

こんな状況でも耐えられて居るんだよね。

そうでなくて、普通に仕事してるだけだったら

今頃こうして居られたかわからない。」



独りじゃないということ。



こうして狭い路地にある焼酎バーのカウンターで

自分を吐き出すことができるということ。



受講生からいただいたMailがよみがえる。

“Mamiaさんの参加者をあたたかくつつみこむような接し方に、

たいへん安心感を感じていました”



独りじゃないということ。



誰かが私の歩む姿を見ていてくれているということ。

私の“想い”を感じ取ってくれている人がいるということ。



淋しかったり、辛かったりするのは私だけじゃなく

こんな私でさえ

誰かの淋しさや辛さを和らげることができるとすれば

それはサイコーに幸せなことで。





だから、

面倒くさくても生きちゃうんだよね。



カウンターに並べられた焼酎のボトル。

「あやかし福助」の微妙なホホエミが

ずっと私を見つめていた。



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