ずるいわたし

つらいとか、かなしいとかじゃなくて
こういうの、なんていうんだろう

たぶん、
むなしいっていうのかな

いつも頭の片隅で何やっているんだろう、って
ずっとずっと思っていて
見えなくなりそうなものを
遠くに消えていきそうなものを
目を細めて追い続けているような
そんな感覚

この景色を一緒に見たいのはだれ？
この楽しさを共有したいのはだれ？
この美味しさを一緒に味わいたいのはだれ？
この風を
この寒さを
この水音を
この日差しを
この冬が近づいてくるにおいを…

振り返って
そこにいてほしいのはだれ？

こたえ、わかっているのに
こたえあわせをするひつようもないのに
こたえをだせずに
さきのばししているじぶんがいて

ずるいわたしがいて
ずるいわたしが
むなしい、ってきもちをもてあそんでる
そして、もてあましてる