SSブログ

むかしの話 [Friends]

久しぶりに地元に戻り、後輩の結婚式に出席。

小さなペンションでアットホームな披露宴。

とても華奢で透き通るような花嫁に、

参列者は永遠の愛情を疑う余地もない。

ほんとのシアワセの表情、ってカンジ。



 

夜は親友のまあちゃんと軽く飲みに出る。

まあちゃんの昔の彼氏の事で軽く盛り上がる。



「だってさ、KoくんだってMamiaのお下がりじゃん」



「そんなこと無いでしょ、付き合ったって事実は

まあちゃんとしか無いんだから」



「でもさ、前会ったときにKoくんが覚えていたことって

本当は私とのことなのに、Mamiaの想い出になっちゃってたじゃん」



「だからさ、それは記憶があやふやになっただけのことでしょ」



「でもさ、私はすごくショックだったんだから。

それにMamiaはさ、Koくんと付き合ってないって言うけど、

Koくんは付き合ったって思っているんだから」

 


まだ私たちが中学生の頃。 

私はKoくんの私への気持ちを知っていた。

私はそれを知っていながら、その気持ちを受け止めきれずにいた。

何が“好き”って事なのかよく解らなかったし。

で、私は彼女にKoくんのこと、相談してた。

私は、Koくんに対して酷いことばかりをし続けて

その他の人に対しても酷いことばかりをし続けて

そして、誰のことも大切にできなかった。



彼女は真剣にKoくんのこと、好きになって。

私が酷いことし続けて、傷つけてたKoくんの傍にいたのは

いつもまあちゃんだったもんね。



私はふたり一緒の姿が、とっても羨ましかったけど

とっても仲良しで、すごくいい二人だと、本気で思ってた。

 

 

 

私たちは【腐れ縁】とも言えるような付き合いで

時々だけど会っている。

まあちゃんとも、Koくんとも。

 

彼女と彼の間には、ふたりにしかない想い出があって

それが月日という波にさらされていても

誰にも邪魔されるものではないのに。

ほんのちょっとの記憶の入れ違いは許してあげてよ、まあちゃん。

あなたには

私には気付くことのできなかった

Koくんの優しいところやカッコイイところ

それが全部想い出としてあるんだもの。

 

 

素直じゃなかった私には、Koくんに謝ることしかできないのに。 

 

 

確かにあの頃、

Koくんにも、私にも、同じ感情があったけど

意固地な私はそれを認めることができなかった。

もしかしたら、今もその繰り返し。



それでも、こうして私たちは、また、出会えている。

お互いが別々のたいせつな想い出を持ち寄って

別々に過ごしていたお互いが幸せな時間を持ち寄って

そうして

ここでこうして笑い合ってる。

 



5年後も、10年後も。

また、会おうね。

nice!(0)  コメント(0) 

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。